18世紀半ばから19世紀にかけて起こった第一次〜第二次産業革命では石炭利用のエネルギー革命により工業の機械化と大量生産化が進み、
1970年代初頭から始まった第三次産業革命では機械による単純作業の自動化が進み、
2010年代からは第四次産業革命、つまりAIやIoTなどの領域を中心に機械による知的作業の自動化が進んでいる。
そして、第五次産業革命では…という未来がいずれやってくるが、その予測はChatGTPでも任せておいて、ここでは現実的にトップスポーツの世界から見えてくるスポーツテックの未来について語ってみたい。
マネーボールとスポーツテック
スポーツテックの未来を語る上で、知っておきたい前提知識として「マネーボール」という言葉がある。
マネーボールは、ビッグデータやデータ分析を用いて、スポーツクラブの戦略や選手スカウトに関する意思決定を最適化するアプローチで、ブラット・ピットが主演の映画としても有名です。
一方、スポーツテックは、テクノロジーを活用し、スポーツ選手やチームのパフォーマンスを改善するためのアプリケーションやデバイスの開発&導入を指します。
両者は、スポーツの戦略的かつ技術的なアプローチの進化を促進し、スポーツ選手やチームの能力を向上させるための重要な役割を果たしています。
具体的には、「マネーボール的アプローチ」のデータ分析結果を基に、スポーツテックを用いて選手のコンディションやフィットネスレベル、競技力を測定し、パフォーマンスを最適化することが可能です。
また、スポーツテックを使って得られたデータをマネーボール的に分析することで、戦略的に競技に取り組むことができます。
したがって、マネーボールとスポーツテックは、スポーツ界において密接に関連する重要な概念であり、両方とも、スポーツ選手やチームのパフォーマンス向上に貢献しています。
アスリートの進化は止まらない
これまでに筆者は、マネーボールと同じようなデータサイエンス視点のアプローチをクラブ戦略に導入し、実際にデータサイエンスが勝利(Jリーグ昇格プロセス)に繋がっていく現実を実体験してきました。
その上で語れることは、今後はトップスポーツ界だけではなく、育成の世界などにおいてもマネーボール的なデータサイエンスやスポーツテックがアスリートの成長を加速させる時代がやってくると予測します。
それが5年後になるのか、10年後になるのか時間軸は分かりませんが、今から日本スポーツ発展の未来が楽しみで仕方がないですね。
筆者 吉澤正登
早稲田ユナイテッド 名誉会長
FC大阪 名誉会長 ファウンダー
(一社)OSAKAゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーション 会長
OSAKA ゼロカーボン・スマートシティ・ファウンデーション
https://ozcaf.jp/
大阪スマートシティパートナーズフォーラム
https://smartcity-partners.osaka/