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【ブログ】 本当の「やる気スイッチ」とは
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「なんでうちの子は、こんなに○○にやる気がないんだろう?」 「いろいろ試してるけど、どうもダメ。効かない、続かない・・・」 「怒るとまたケンカになるし・・・」

こんな子どものやる気に関するイライラ感。親として一度は感じたことがあるのではないでしょうか。

今回は、子どもが物事に自分からやる気を出して取り組んでいくよう仕向ける方法について考えてみます。子どもとはいえ、中学生や高校生といった大人への過渡期世代向けです。

 

よく聞く、やる気の出させ方

まず、やる気を出させる代表的な方法としてよく言われているものを挙げてみます。いわゆる「やる気スイッチを押す方法」ですね。

・頑張っているところを褒める

・子どもを信頼して任せる

・楽しくゲーム感覚でやれるよう工夫する

・目標を立て、簡単なことから少しずつやらせ、達成感と小さな成功を積み重ねていく

・アメを与える(ご褒美で釣る)

などです。(他にも、集中力を高める色、音楽、匂いなんかもあるみたいでして、調べると出てきます)

みなさんもどれかやったことがあるのではないでしょうか。

これで万事上手くいけば話は終わりなのですが、上手くいかない場合はどうすればよいのか。実際その方が多いと思いますので、少し掘り下げて考えてみます。

 

上手くいかないときは、原点に返る 

そもそも、人はどんなときにやる気を出すのか。人のやる気を後押しする条件は何か。

突き詰めるところ、次の3つに絞られてきます。

① 単純に、それをやるのが好き

② それをやる必要に迫られている

③ それをやる意義を理解している

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この3つのどれかに直接グサッと刺さる方法が最も効果的と言えます。もちろん3つ全部を満たせば最強です。「それが好きで、意義を感じ、かつ期限など必要にも迫られている」という状態でやる気が出ない人はまずいません。逆に、このどれにも直接当たらない場合、つまり「それをやるのが好きでもないし、必要に迫られてもいないし、そもそもやる意味が分からない」という場合、誰もやる気なんて出せません。無理です(笑)。

これを踏まえて、もう一度先に挙げた方法を見てみます。

1つ目の、「頑張っているところを褒める」はどこに刺さるでしょうか?③の「それをやる意義を理解している」でしょうか?ただ、これはズレている気がします。もちろん褒められることはやる気が出る要素にはなりますが、本来の意義は脇に置いて褒められること自体をやる意義にすり替えているので直接的とは言えません。もし、褒めてもやる気が出ない場合はこれが理由でしょう。「アメを与える」(ご褒美で釣る)も同じです。

また、「子どもを信頼して任せる」にしても、「楽しくゲーム感覚でやれるよう工夫する」にしても、ドンピシャでどこかの円に入るものではありません。

「目標を立て、簡単なことから少しずつやらせ、達成感や小さな成功を積み重ねていく」は、一見③の「それをやる意義を理解している」ぽいのですが、目標と意義は別物です。なので、もしこれでやる気が出ないとか続かない場合は、何のための目標か分かっていないからでしょう。よく、勉強で「目標を立てることが大事だよ。だからまずは目標を立てようね。次のテスト90点取るにしよう。そのためには今日から・・・」ということだけを大人が子どもに指導することがありますが、意義をすっ飛ばした良い例です。

結局、勉強にしろ、スポーツにしろ、手伝いにしろ、あれこれ試してみてもやる気が出ない(出しても続かない)場合は、図の3つの条件に刺さっていないのだと思います。

どうも行き詰ったときは、

① 単純に、それをやるのが好き

② それをやる必要に迫られている

③ それをやる意義を理解している

という大元にいったん返って考えた方が良いと思います。

 

結局、やる気の源泉は「それをやる意義」

次は「どれから考えるか?」というところですが、①はそもそもやる気がないので、いきなり好きにならせる方法は洗脳する以外無理でしょう。つまり、①から入るのは厳しいです。また、②から入るのも、自分からやった場合でも「その時だけ」ということになりがちなので、はじめの一歩としては違うでしょう。となると、残りは③の「それをやる意義を理解させる(見つけさせる)」ですが、これが一番です。

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「それは一体何の意味があるのか」、「それは何につながりそうなのか」

これをぼんやりとでも見つけ納得したとき、そして自分にとって魅力的であったとき、「自ら」やり始めるのだと思います。この部分を大人が協力してあげることがはじめの入口として最良だと思います。

ただし、意義を見つける特効薬はないでしょう。地味でも遠回りでも、やっぱり一緒に話し合って考えること、何回も何回も議論することを止めないことが一番の方法です。子どもも子どもなりに忙しいでしょうが、大人よりはマシです。こういう時間を作ることができないはずはありません。どれだけ時間がかかってもかける価値があることだと思います。(もちろん、意義が見つかるまではやらないということではなく、嫌々でもやりながら同時に見つける努力を続けるということです)

『志定まれば、気盛んなり』
『志を立ててもって万事の源となす』

これは幕末の志士・吉田松陰の言葉です。

吉田松陰
「やる気」を高めるために、「それをやる意義」について松下村塾の仲間と毎日徹底的に議論したといいます。例えば勉強なら、「何のために学問をするのか」ということを必ず問うたといいます。先生の松陰も20代と若かったのですが、生徒は今の中学生や高校生に当たる10代が多くいました。ご存知のとおり、その中に初代内閣総理大臣の伊藤博文もいたわけです。当時まだ16歳でした。

結局、中学生や高校生くらいの年齢であれば本当の「やる気スイッチ」は、「それをやる意義」なのだと思います。そしてその探し方は、誰かと一緒に話し合い考えること、何回も何回も議論し考えることを止めないことが遠回りでも一番です。ここには、少し先に生まれて知識や経験が豊富な大人が混ざったほうが良いでしょう。なんか面倒くさい、堅苦しい、時間がかかると思われるかもしれませんが、「それをやる意義」を考え見つけようとすることは大人になったら必須の作業です。とても大切なことなので、まだまだたっぷり余裕のある10代の頃から習慣づけることをおすすめします。

p.s.

好きなことがあり、頑張っている人へ。同時に、それをやる意義を考えてみてください。もっとやる気が出るはずです。

やらなければいけないから頑張っている人へ。それは一体何につながるのかを考えてみてください。いったん混乱するかもしれませんが、仮に見つかったらより「主体的に」頑張れるはずです。

何にもやる気が出ない人へ。「人の役に立つこと」か「誰もやってないこと」のどちらかを探してやってみてください。この2つはそれ自体が意義になります。

 


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facebookWVS通信ロゴ阿部智行 1980年生、早稲田大学大学院理工学研究科修了。米資本製薬会社勤務後独立。株式会社早稲田ユナイテッドと協力し、中高生向けの学習塾WVSを設立、現WVS代表。

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