育成年代からアスリートとして、セカンドキャリアに向けての目標を設定させる上でなにが一番効き目があるのだろうか?
あくまでも自主性をベースに持たせながら促進させる環境作りとはいったい、、、?
その問いに応えるべく一つの仮説を立ててみた。
スポーツにおいても勉強においても人生においても全ての学習の起源というのは真似をすることではないだろうか?という仮説だ。
この仮説のもと現役文武両道アスリートや社会人アスリートについてのショートブログを定期的に更新していこうと思う。
少しでも自分自身のこととして未来に対する計画づくりに役立ててもらいたい。
自分が何を持っているかがわかり、どう戦えばいいかがわかれば点と点がつながり線となる
第一回目は元プロ陸上選手として男子400mハードルのオリンピアンでもあり世界選手権メダリストでもある為末大さんについて。
為末さんの公式サイト※のブログより「点と線」という題目の記事の一部抜粋要約
『アスリートの第二の人生がうまくいくかどうかは二つのステージがある
一、社会が必要とする能力をみにつけられるか
二、競技人生を総括し意味づけをして、今につなげられるか
陸上が陸上としてしか捉えられない間は、陸上を引退すると点としてそこに置き去りになってしまう。
自分が何を持っているかがわかり、どう戦えばいいかがわかれば点と点がつながり線となる。そのつなげ方に自分自身の価値観が現れる。』
スポーツをスポーツとしてのみ捉えそこで完結させてしまった選手のセカンドキャリアはゼロからのスタートであり、なおかつ選択肢の少ない可能性の低いものになってしまう恐れが容易に考えられる。
社会といった大きな枠組みからスポーツを捉え、社会から必要とされる能力をスポーツを通して培っていける選手こそ文武両道アスリートと言えるのかもしれない。
社会から必要とされる能力の全てが必ずしもスポーツから学べるとは限らない。もちろん勉強や体験から得られるスキルも存在するだろう。文武両面からの学びを得た者こそ真のアスリートであると私は信じている。
※為末大公式サイト「http://tamesue.jp/」
【筆者プロフィール】
岸本 隆介
早稲田ユナイテッドU-15監督・文武両道キャリアアドバイザー
青年期までJリーグ下部組織でプレーを続け、立命館大学へ進学後、サッカー指導を本格的に学ぶためジャパンサッカーカレッジへ。現在は早稲田ユナイテッドU-15監督として、学業とサッカーの両立を文武両道キャリアアドバイザーという立場から指導。
【編集者プロフィール】
岩崎 勇一郎
早稲田ユナイテッド代表
文武両道・グローバル教育型のプロサッカークラブを目指す早稲田ユナイテッドの代表を担う。トップアスリートのデュアルキャリアやセカンドキャリアの整備を進め、スポーツ人生と仕事(社会貢献)が両立する世界を目指す。