地頭の良いと感じる子の共通点は何か?
子供の地頭を育てるために必要な要素は様々だと思いますが、本日は『コントロールする力』という視点に着目したこちらの記事からの雑感。(参考: 「もじ・かず・ちえと共に大切なこと」 )
自分自身もサッカー指導を通じて、大人や大学生、小学生の地頭の違いを認識する機会は多かったと思います。
また、息子(3歳)やその友達を見ながら、地頭の良い子とそうでない子の違いに気が付くことがあります。
その中で、実体験からも共感できた視点がこちらの『コントロールする力』。
1つ目は、
(1)身の回りをコントロールする力
身の回りの支度や生活習慣を自分でコントロールする力です。
2つ目は、
(2)自分の感情をコントロールする力
この能力が発達していることで、『突然キレる』ということも無くなり、『我慢する力』や『粘り強く物事に向き合う力』にも繋がります。
逆に、この「自分をコントロールする力(セルフコントロール)」が弱いと、欲望に負け易くなり、困難な問題を投げ出したり、キレることで問題を解決しようとする傾向が強くなってしまいます。
さらに、自分の経験から3つ目を挙げるとすればこちら。
(3)自分の思考をコントロールする力
分かり易く言えば、パズルのように自分の頭の中にある様々な知識や経験を組み合わせて『新しい発見』や『新しい価値観』にイメージを繋ぎ合わせる力だと思っています。これを創造力と言うのかもしれません。
社会人でもこの能力が高い人はどんどん新しい価値を創り上げていきますし、よく思考も整理されている人が多いと思います。思想や思考の筋が通っていて信頼性の高い人も多いです。脳科学でいう『ワーキングメモリ』の領域ですね。
子供の場合では、今まで経験していない環境・状況になった時の『(過去の経験・知識からの)状況判断能力』に繋がると思われます。
早稲田の塾に通ってくる生徒を見ていると、日本では「知識詰め込み型の教育」に重きを置いてしまっていることがよく分かりますが(勿論、その事情もよく分かりますが…)、こういった『自分でコントロールする力』を育てることも我々大人の重要な役割の一つなのだと感じます。

岩崎 勇一郎 1980年生、国学院久我山高校サッカー部→早稲田大学ア式蹴球部出身。早稲田大学大学院理工学研究科(工学博士)および商学研究科MBAコース修了。大学教職員を退任した後、2008年に株式会社早稲田ユナイテッド設立。同時にNPO法人ワセダクラブ理事に就任。現在は、育成現場の指導に携わりながら文武両道教育の研究、スポーツ教育コンサルタントに従事。
【主な役職・担当】早稲田ユナイテッド トップチーム代表、U-12 総監督、ワセダクラブアドバンスクラス コーチ、早稲田ユナイテッド ベンチャースクール 共同代表